/// リッツ・カールトンが福岡の大名にできるよ。

そう聞いてあなたはどう感じるのでしょう。
沢口靖子思い浮かべてパーティーしたくなるのは私だけでしょうか。
もちろんそのリッツじゃないほうのリッツ。カールトンのほうのリッツなわけですが、そもそもなぜホテルが一つできるくらいで福岡じゅうが大騒ぎしているのか、その謎に迫ります。

/// 福岡には超高級クラスのホテルがない!?

日本有数の地方都市福岡。地方都市とはいえど、九州最大の商業圏をもち、福岡で手に入らないものは絶滅したとさえ言われるほどに東京や大阪とのその差を感じることもなくなった昨今、ぐるりと見渡してみるとグランドハイアットやヒルトン、ANAクラウンプラザ、日航ホテルなど、私でも知ってる高級クラスのホテルがしっかりとその存在感を放ち、さすがは地方都市の雄と、地元民として誇らしいほどです。

だがしかし、実はそれらは確かに「高級ホテル」ではあれど、「超高級ホテル」ではないという事実。えぇ、、どういうこと？

そうなんです、実は福岡には「超」がつくような高級ホテルはこれまで存在していなかったのです。そのため、先日開催されたG20のような世界じゅうから首脳クラスが来日するイベントが開催されるよという時にも、誘致の段階で「超高級クラスのホテルがない」という理由で大阪に負けるという悲しいことも（もちろんそれだけではないにしろ）。

そんな「超高級ホテル」を渇望する福岡にこのたびできるよって言ってるのが「リッツ・カールトン」なわけです。私ももちろんですが、みなさん名前は聞いたことありますよね？

/// リッツ・カールトンは一体なにが「超高級」なのか？

1850年、スイスにセザール・リッツというひとりの男の子が誕生します。彼はヨーロッパ各地の有名な高級ホテルでホテルマンとして働きながら、その観察眼の鋭さで顧客のニーズを確実につかんでいき、気づけば世界の大富豪や王族たちから絶大なる信頼を寄せられる超凄腕ホテルマンに成長します。そんな彼が自分自身の理想を叶えるために1898年にオープンさせたホテルがパリの「ホテル リッツ」という、今では超老舗となった有名ホテルです。

その後リッツはアメリカに渡り「リッツ・カールトン」を開業（カールトンというのはロンドンのカールトンホテルから拝借したものだとか）するのですが、第二次世界大戦の影響などで順風満帆とはいかず、結局は1980年代に買収されて今にいたる。と、ここまで聞くとそんなに「超」がつくほどの高級ホテルのヒストリーとしては拍子抜けではありますが、1990年代には世界有数のホテルグループ「マリオット インターナショナル」の傘下にはいり、そこで得た資金力で一気に世界中へそのリッツ品質をもったホテルを拡大させます。そして今ではマリオットグループにおける最高級ホテルとして位置づけられています。

常客にはエリザベス・テーラーやウィンストン・チャーチル、ジョン・クロフォード、マイケル・ジョーダン、ローリング・ストーンズと、錚々たる面子も。

という具合に、簡単に言うと「世界規模」ですごいホテルということらしいです。日本国内では東京と大阪、京都についで4番目の開業となります。

/// いつどこにできるの？

建設地は旧大名小跡地。天神も近く、大名のど真ん中ということで、さすがはリッツ、福岡エリア最高立地と言える場所に建設が始まっています。開業時期は2022年年末に開業予定ということで、もう少しだけ先の話しではありますが、ホテルに先駆けて、大名小跡地では大きな芝生の広場やイベントホールなどが2021年秋に完成予定だとか。これからの2年の間に、大名の中心に大きな変化が起きそうな予感ですね。

/// でもそれ、お高いんでしょ？

さて、地元民として宿泊需要はないとはいえ、気になるその宿泊お値段ですが、現段階で公の資料としてはまだ公開されていないようです。ただ、宿泊利用以外にも、レストランやラウンジ、最上階にはルーフトップバーもオープンするとのことですので、まずは財布の中身を充実させてそちらを利用しつつ様子を見てみることにしましょう。

ちなみにレストランは18階。その場所で18階からの眺めとなると、夜景もきれいなんでしょうね。当然結婚式もできるでしょうし、しばらくはロマンチック需要でなかなか予約はとれないかもしれませんが、超高級ホテルがすぐ近くにあるという日常を過ごしたことのない福岡の私たちの日常が少しだけでも華やぐことは間違いなさそうです。

大名、要注目アドレスです。