たとえば全身無地の服に、今日はストライプの靴下を合わせてみる。安定だけど平凡な無地を小洒落た雰囲気に引き上げるのが"アクセント"。言い方を換えれば"外す"とでも言うのでしょうか。その柄は狭い面積でもあっても、今日のコーデの主役となる柄になる。ストライプのための無地になるのだ。と、ファッションで例えてみましたが、お部屋でも同じこと。新築やリノベーションで最近人気なのが"アクセントウォール"という一面だけ壁紙の色を変えること。真っ白が当たり前の部屋を一気にワンランクアップな空間へと引き上げる。しかし、そのアクセントがアクセントではなくなる時、小洒落た感じはおしゃれさえも飛び越えてもはや"奇抜"!でもなんかしっくりくる!?これこそ本当のおしゃれ!?柄×柄の上級者テクをとくとご覧あれ。
エントランスにはプチ庭園が。毎日旅館に帰ってきたかのような演出です。
序盤にして最骨頂。本来なら最高の日当たりで褒めちぎりたいところをそうはさせてくれない。見渡す限りの柄!石目調の壁も実は壁紙。もはやトリックアートレベルでリアルです。
天井はさすがに白でしょ。と思いきやモールディング風のトリックアート。宮殿のようなリッチさを醸し出しています。
大きな出窓と、バルコニーへと続く勝手口には網戸があるので換気がしやすい◎このご時世、風通しの良さもポイントになってきますからね。こちら側の壁はモスグリーンの小花柄です。
寝室にちょうどいい洋室は、重厚感のあるウォールナットの床に、エレガントなダマスク柄。この組み合わせはかなり上級者!でもしっくりくるのが悔しいほどです。
ほぼ部屋くらいある広さのウォークインクローゼットは、ナチュラルな木目。ここに来ての落ち着きトーンは、反逆精神への引き金に。柄の服で埋め尽くしてやりましょう。
脱衣所は、趣ある海外アパートのような組み合わせ。しつこくもなければ手を抜いてもいない。上級者!
最後にトイレ。可愛らしい小花柄。もうこれくらいじゃ満足いかなくなっている自分がいる。花が全面にあったってそれはもう地味なんじゃない?もっと来い!柄!
もはや柄サンプル館とでも言うべきか。おそらく知ってる柄のほとんどがここにありました。壁も地面も天井も同じ箇所は一つもなし。しかし全体の調和の取れた色味。そのセンスになんだか悔しくなるお部屋でした。