福岡のリノベーション業界では、その名を聞いて「え?なにそれ?」と聞き直してきた者全てが、その後の消息を絶つといわれるほどに知らないとまずい物件、知らないとそもそも「リノベーション」の「リ」すら言うことを許されない(となったら、りんごのことを「んご」と言わなくてはならないし、リスにいたっては「ス」になってしまって「わー!なにこのすかわいいー!」となる)と言われるレジェンド物件、それが本日紹介する「山王マンション」。
鉄筋コンクリート造6階建てのパッと見はたいした個性を感じることもないこの物件こそが、その伝説の山王マンション。
こちらのマンション、あのビートルズが唯一イギリス・チャートで1位を獲得できなかった「PENNY LANE / STRAWBERRY FIELDS FOEVER」(両A面だし!いまやどちらも名曲だし!謎!)が発売された1967年に誕生し、その後老朽化による再建が必要となった2003年にリノベーションを開始。そのひとつひとつがテーマ性に溢れる超個性派ルームばかりということで話題になったものです。その後継続してリノベーションルームは増えていき、2019年1月現在ではその数30にもおよぶお部屋が超個性派物件として賃貸に出ています。しかもその部屋ひとつひとつ全てがテーマ違い。「リノベーションミュージアム」と言われるほどに、各部屋それぞれがもともとの間取りや設備の特徴を活かしながら、新しい命を吹き込まれています。
さぁ、そんな伝説のマンションから本日紹介するのはこちら「401号室」。
デザインした建築家曰く、コンセプトは「1967年~69年あたりのROCKとアートが重なったサイケデリックな空間」とのことで、まさにこのマンションが誕生したその時のカルチャーを今の時代に再現したというお部屋になっています。
1967年うんぬんというより、1990年代後半の大名と言ったほうがわかりやすいかも(今30代〜40代の人ならわかってくれるはず!)。あの古着カルチャー全盛期の大名エリアの香り!古着屋独特のあのお香のような香り!もちろんこのお部屋にそのお香の匂いはしませんが、なんだか香ってくる気しませんか?
設備はいたってシンプル&いまどき。バスタブはないけど、「アート」とか「サイケ」とか言ってる人がバスタブにバブとか入れてリラックスタイムは過ごさないでしょ(偏見)?とりあえずこの部屋にヒカキンTVでおなじみのあのソファをひとつドン!で、そこに座る、そしてそこで寝る!でいいよね。あとはリッケンバッカーにVOXのアンプがあれば何か他にいる?(注:マンションだからヘッドホン着用ね!)