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さぁ、やめる理由がやってきた!あなたはもう知ってる?タバコに纏わる法改正

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CATEGORY  ライフスタイル

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「私はこれで、タバコをやめました。」なんて言いつつニヤニヤしながらおじさんが小指を立てる。そんなCMが流行したのはもうとうの昔の話し。大人はもちろん、タバコと関係のない小学生まで、誰もが知っていたはずのあのCMも、時代は流れて令和元年、今では知ってる人を探す方が難しくなりました。

そんな今日この頃、実際のところあなたは喫煙者ですか?それとも非喫煙者ですか?

JTが2018年5月に実施した「全国たばこ喫煙者率調査」の調査結果によると、2018年5月現在における全国の喫煙者率は男女合計で17.9%。喫煙者率から全国の喫煙人口を推計すると、約1,880万人だそうです。率で言うと思いの外少ない印象ですが、人口でみるとまだまだ多い。確かに私の周りにもまだまだ頑なにタバコを愛してやまない人が多くいます。

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私は、というと、非喫煙者化して約5年弱。それまでは毎日のようにタバコを吸っていましたから、喫煙者の方々を見ても周囲で吸われても、さほど嫌な気はしないものの、あまりよろしくないのはその副流煙。大人はまだしも、お子さんや妊婦の方が近くにいるところで堂々と吸っている喫煙者や、歩きタバコをしている人を見ると、そのモラルの低さにイライラすることも。

そんな受動喫煙で困っている人を守るために、実はこのタバコの「マナー」が知らないうちに「ルール」として「健康増進法の一部を改正する法律」として成立し、2019年7月から段階的に施行されていたのはご存知ですか?

マナーからルールへ

タバコの喫煙が、肺がんをはじめとする多くのがんや心臓病、脳卒中などの循環器の疾患、喘息や気胸などの呼吸器疾患などにかかるリスクを高めることはよく知られた話。しかし好きで吸っていて、なお合法でもあるのだからその愛煙習慣については何も問題はありません。

ただやっかいなのが、タバコから立ち昇る副流煙や喫煙者が吐き出す煙にも、多くの有害物質や発がん性物質が含まれている「どころか」、たばこの有害物質は、主流煙よりも副流煙に多く含まれているといいます。なので家族や周囲に喫煙者がいたり、喫煙可能な店内で働いていたりすることで、受動喫煙の機会が多い人は、非喫煙家であっても健康への悪影響を受けてしまうことに。さすがにこれは我慢ならんですよね?

ということで、2002年に「健康増進法」が制定され、公共施設や店舗、会社などでは禁煙や分煙の取り組みや意識の向上がぐんと進むきっかけになったのです。確かに、当時喫煙者だった私も、急に喫煙者に厳しくなった社会の流れにブーブー言っていたものです(当時は完全に喫煙派)。ただし、これも結局はマナーの話しで、どこまで取り組むかはそれぞれのさじ加減。根本的に受動喫煙機会ゼロへつながるというわけではありませんでした。

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そこで法改正してルール化へ

この曖昧な状況を打破すべく、マナーではなくルールとなるべく、法改正が行われました。改正の大きなポイントは以下の3つ。

1・屋内での喫煙が原則禁止。

2・子どもや20歳未満の人、病傷患者等が主たる利用者となる学校や病院等の施設では、屋内だけでなく敷地内でも喫煙が原則禁止。

3・施設の種類、場所ごとに、敷地内禁煙・屋内禁煙にすることや喫煙できる場所に標識を掲示することなどが義務化。

いかがですか?2つの禁止と1つの義務です。禁止と義務、いわゆる完全なルール化です。さらに、禁止をやぶって原則禁止となっている屋内で喫煙した場合、30万円以下の過料が科されるという厳罰も。また、上記2の禁止に基づき、20歳未満の人は喫煙エリアへの立ち入りができません。たとえそれが商業施設や店舗の従業員だったりしてもです。なので20歳未満の学生アルバイトが喫煙エリアのお掃除をするなんてことも禁止です。

一見厳しそうに見える法改正ですが、これくらいはっきりしてくれたほうが喫煙者も喫煙エリアでは堂々とタバコを楽しめるようになるわけだし、非喫煙者の私からすると当然ですが悪いようには思えません。

喫茶店とかどうなるの?

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ここで気になるのが、行政施設や大きな病院、それに学校なんてところはわかりやすいですが、個人経営の喫茶店みたいなところはどうなるのやら。コーヒーとタバコはセット。確かに愛煙家だった当時の私だったら、そのセットを楽しめなくなるのは嫌だなぁ。大手チェーンのコーヒーショップならば分煙エリアを設置して、そこでの喫煙を促せば良いのだろうけど、個人経営の趣のある喫茶店なんかでは、もうそのセットを楽しむことはできなくなるんだろうなぁ...。なんてつい喫煙者の肩をもってしまうくらい、コーヒーとタバコはひとつのカルチャーだった気もしますが、当然それも禁止となってしまいます。趣のある喫茶店が突然「喫煙ブースつくりました」となっても、それはそれでなんだかなぁ...でしょ?だからもうこれを機会にタバコ、やめませんか?え?いますぐは無理?なるほど、ご安心ください。

全面施行は2020年4月1日から

2019年7月から、学校や病院、行政施設などを先行して順次始まっているこの法改正ですが、飲食店やオフィスなどの全てが対象になるのは2020年4月。実にあと3ヶ月以上!
心の準備を含めて、禁煙に必要な日数は100日と言われていますので、今ならまだ間に合います。喫煙ブースを探し求めてイライラしたり、趣のある喫茶店で例のセットを楽しめなくてイマイチな気分になっちゃうくらいなら、いっそのこと来年4月までにタバコ、やめちゃいましょう。

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ライター

pintos staff