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福岡カレー白書 2019 vol.1

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CATEGORY  ライフスタイル

福岡といえば、縦社会でも横社会でもなく、言わずと知れた麺社会。ラーメンはもちろん、うどんの発祥も福岡だって言ってきかないもんだから、麺に対する想いが度を超している感あって地元民からしてもドン引きです。嘘です、麺、大好き。

さて、そんな麺社会にあって、不思議と次々登場するのが福岡の個性派カレー屋さん。しかもボンカレー的な家庭カレーというよりも、それぞれが個性丸出しで雌雄をぶつけ合い、そもそもカレーってなんなの、カレーのスタンダードってなんなのと、「福岡市民総カレーど忘れ説」が浮上するほど(してない)今やカレー戦国時代、まさに群雄割拠。

そこで、pintos!編集部いちおしの麺社会福岡における個性派カレーを特集します。

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ツナパハ
福岡県福岡市中央区大名2丁目1-50 大産西通ビル5F
Open 11:30〜23:30
定休日:年末年始

福岡カレー戦争が三国志だとしたらば、まっさきに名前が挙がる魏の曹操のようなメインアクター。それが大名の中心に位置するこちら「TSUNAPAHA(ツナパハ)」。創業はなんと1988年、福岡の地に本場スリランカのシェフを招いて始めたこのお店もすでに30年以上もの歴史を持つ老舗です。編集部おすすめはスリランカカリーの中でも一番辛いメニュー通称「レッド」。なんでも口にするでおなじみの二歳児でさえ、みるからに危険な香りを感じるこのレッドには一切手を出さなかったという伝説を持つほどの(我が家調査)レッドさ。唇が、口が、弾けるように痛みを感じる辛さも、なぜか週一で食べたくなるやみつき度数の非常に高い名店。それはきっと食後に提供されるヨーグルトアイスにたらされたブルーベリージャムが本能を刺激するほど甘くて、まさにアメと鞭効果を生み出していると、ツナパハ評論家歴10年を超えるこの私はそう断言します。福岡に住んでいてここを知らない、または食べたことがないという方、とにかく全ての予定をキャンセルして、今すぐ直行してください。結構並ぶけど、すぐに行ってください。

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ラーメン仮面パハパハ
福岡県福岡市中央区薬院2丁目13−30
Open 11:30〜22:00
定休日:月曜日

どうですこれ。麺社会っぷりがいかに重症かおわかりいただけますか?「カレー白書」だっつってんのに、二発目からこれです。そうです、これが私たち福岡市民なのです。こちらご覧の通り、立派な「ラーメン」です。カレーのね!カレーうどんがあるならカレーラーメンがあってもいいじゃない。何が悪い。という、麺への麺疫がはんぱない福岡市民の盲点をついたこのアイデアメニュー。がしかし、ただの「ラーメンカレー」ではありません。こちら『ラーメン仮面55』は、なんと先ほどご紹介した「ツナパハ」が展開するラーメン屋ということもあり「えへ、ジャストアイデアでラーメンをカレーにしてみましてん。えへへ」ではなく、カレーとラーメンとのマッチングをこだわりぬいた結果のエスニックな辛味が癖になる一品であり、ラーメン好きもカレー好きも唸らせるという、まさにカレー会の大谷翔平であるわけでございます。冗談抜きで一度食べたら癖になりますよ。

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しのぶめし
福岡市中央区六本松1-7-36
Open 11:30〜なくなるまで
定休日:木・金 + 不定休

さて第一回目の最後となる三つ目は一風変わったお店をご紹介。こちら六本松の路地裏にお店を構える『しのぶめし』。こちらは火曜と日曜が「カレーの日」と名付けられており、メニューはカレーのみのいわゆる「カレー屋」さんになるのですが、それ以外は「定食の日」と名付けられ、カレーは食べられません。という、曜日限定のカレー屋さん。しかし、いくら限定に弱い日本人とはいえ、そこはカレーにうるさい福岡市民。それだけの話題でおいしいカレー認定することなどありません。なんとこちら「しのぶめし」のカレーは、カレーを語る時に必ずといっていいほど論争が起きる「スパイスいれすぎてきっつい問題」や「がりって今なんか噛んだけどなにこれ急に口の中に違和感問題」「パクチーってなにあれ食べ物ちがうやん問題」「なに言ってるん、パクチーは最高の食べ物やん問題」「パクチー好きは旧人類だから味音痴なんちがう問題」「パクチー食べないとかまじ人生オワコン問題」などなどの、スパイスを多く使用するカレーだからこその好き嫌い問題をすべて解決する不思議な味わいが特徴的。ちなみに「パクチーありえない族」の編集部スタッフが実食したところ、しっかりパクチーがはいっているにも関わらず、不思議とパクチー嫌いが嫌悪するあのパクチーの嫌な感じが全くせず、美味しく完食したとのこと!マジック!ぜひ一度お試しあれ!

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ということで今回は3件をピックアップ。実はこのコラムを書く際に編集部内で美味しいカレー調査をしたのですが、出てくる出てくるどんどん名店の数々がリストアップされる始末。それはおいしいラーメン屋を教えてに匹敵するほどの威力。なもので、まだまだ続きます。ナマステ!

ライター

pintos staff